英語長文が読めないと、「自分は読解力がない」「もっと長文問題を解かないといけない」と考えてしまうことがあります。
もちろん、文章全体の流れや筆者の主張をつかむ力も必要です。ただ、英語長文が読めない原因はそれだけではありません。
英単語が分からない。
英文法が分からない。
文法は知っているけれど、実際の英文になると構造が取れない。
一文ずつは読めるけれど、文章全体の内容がつながらない。
どこで止まっているかによって、必要な勉強は変わります。
「長文が読めない」という一つの状態を、全部「読解力」の問題としてまとめないことが大切です。
英語長文が読めない原因は、一つではありません
長文を読むためには、いくつもの力を使います。
大きく分けると、
英単語 → 英文法 → 英文解釈 → 内容理解
という4つの段階で考えることができます。
ここでいう英文解釈とは、難しいテクニックのことではありません。文法の知識を使いながら、一文の構造を正しく取って意味を理解することです。
実際には、この4つが完全に分かれているわけではなく、複数の原因が重なっていることもあります。
それでも、「自分はどこから読めなくなっているのか」を考えると、次に何を勉強すればよいのかが見えやすくなります。
どこで読めなくなっているのかを切り分ける
① 知らない単語が多い
まず確認したいのは英単語です。
文章の中に知らない単語がいくつもあれば、その先の内容を理解するのは難しくなります。
長文では、知らない単語の意味を前後から推測することもあります。しかし、それは基本的な単語がある程度分かっていることが前提です。
知らない単語ばかりなのに、すべて文脈から推測して読むのは無理があります。
この状態なら、長文問題を増やすより、まず英単語を進めた方がよいでしょう。
キリンジ学習塾では、英単語は一度覚えて終わりとは考えません。テストを繰り返し、必要なときに意味を思い出せる状態にしていきます。
キリンジ先生長文が読めないからといって、長文問題を増やすことが最優先とは限りません。


② 単語は分かるのに、文法が分からない
文章中の単語はだいたい分かる。それでも意味が取れないのであれば、英文法を確認します。
英語は、知っている単語を日本語に置き換えて並べれば読めるわけではありません。
時制、助動詞、受動態、不定詞、関係詞などによって、英文の意味や単語同士の関係が決まります。
たとえば単語の意味は分かるのに、「誰が何をしたのか分からない」「なぜこの訳になるのか分からない」という状態なら、文法の理解に抜けがないか確認する必要があります。
この場合は、長文をたくさん読むより、分かっていない文法事項に戻る方が先です。
③ 文法は知っているのに、実際の英文になると読めない
英文法の問題集ならある程度解ける。文法事項を質問されれば答えられる。
それでも、長い英文になると急に意味が取れなくなることがあります。
ここは、英文法そのものとは少し分けて考えます。
実際の英文を見たときに、
「主語はどこか」
「動詞はどれか」
「どこまでが修飾部分なのか」
「この関係詞はどの言葉につながっているのか」
といった文の構造を判断できるかどうかです。
文法を知識として知っていることと、その知識を使って英文を読めることは同じではありません。
このように、文法の知識を使って一文の構造を正しく取り、意味を理解する練習を英文解釈と呼びます。
単語をなんとなくつなげて意味を想像するのではなく、「なぜこの意味になるのか」を確認しながら読む練習です。



「文法を知っている」と「その文法を使って英文を読める」は、同じではありません。
④ 一文ずつは読めるのに、文章全体の内容が分からない
一文ずつ確認すれば意味は取れる。文の構造も分かる。
それでも読み終えたあとに、「結局、何について書かれていたの?」と聞かれるとうまく説明できないことがあります。
この段階では、文章全体を理解する力を見ていきます。
長文では、一文一文を訳すだけでは不十分です。
前の文と次の文がどうつながっているのか。
その段落は何を説明しているのか。
具体例なのか、対比なのか。
筆者が一番伝えたいことは何なのか。
こうしたつながりを追いながら読む必要があります。
itやtheyなどが何を指しているのか、howeverやthereforeなどによって話がどう動いたのかを見ることも必要です。
この段階では、確かに「読解力」と呼べる力も関わってきます。
ただし、英単語や英文法、一文を正確に読む力が足りていないのに、すべてを「読解力がないから」で済ませてしまうと、本当の原因が見えなくなります。
原因が違えば、やるべき勉強も変わります
英語長文が苦手なら、長文問題を解く練習も必要です。ただ、長文を解く量を増やせば、すべて解決するわけではありません。
単語が足りないなら、単語を進める。
文法に抜けがあるなら、文法に戻る。
文法は分かるのに一文の構造が取れないなら、英文解釈を練習する。
そこまでできているのに文章全体がつかめないなら、文と文、段落と段落のつながりを考えながら読む練習をする。
大切なのは、苦手なものをそのまま大量に繰り返すのではなく、なぜできていないのかを見て、必要な学習を入れることです。
これは英語長文に限りません。
勉強しているのに成績が上がらないときも、「勉強時間が足りない」とだけ考えるのではなく、実際にどんな勉強をしているのかを確認する必要があります。


キリンジ学習塾では、「正解したか」だけでは見ません
英語長文の問題に正解していても、その文章を本当に理解しているとは限りません。
たまたま選択肢を絞れたこともありますし、文章の一部だけを読んで正解できる問題もあります。
そこでキリンジ学習塾では、逆授業を使って理解を確認することがあります。
たとえば、
「この文章は何について書かれていた?」
「この段落では何を説明していた?」
「この英文は、なぜこの意味になる?」
といったことを、生徒自身の言葉で説明してもらいます。
説明してみると、単語の意味が曖昧なのか、一文の構造を取れていないのか、一文ずつは読めても文章全体がつながっていないのかが見えやすくなります。





「読解力がない」で終わらせず、どこから分からなくなっているのかを確認します。
まとめ|まず「どこから読めないのか」を確認する
英語長文が読めないときは、
英単語 → 英文法 → 英文解釈 → 内容理解
のどこでつまずいているのかを確認してみましょう。
「長文が苦手だから、とにかく長文を解く」と決める前に、原因を切り分けます。
英単語が原因なら英単語を進める。
英文法が原因なら英文法に戻る。
文法は分かるのに一文を正確に読めないなら、英文解釈を練習する。
そこまでできているなら、文章全体のつながりや内容を理解する練習をする。
英語長文が読めない原因を、全部「読解力」のせいにしない。
何ができていて、何がまだできていないのかを確認すれば、次に取り組むべき勉強も見えてきます。
キリンジ学習塾では、学習会議・特訓・逆授業を使いながら、生徒ごとに必要な学習を整理しています。
自分一人では「どこから戻ればいいのか分からない」という場合は、7日間無料体験で実際の学習方法を体験できます。

