中学数学の基礎を学ぶ参考書として、キリンジ学習塾でも使用しているのが『やさしい中学数学』です。
この参考書は、中学3年間の数学を基礎から学ぶのにおすすめの1冊です。ただし、「やさしい」という名前から簡単に進められると思っていると、意外と苦労するかもしれません。
問題自体は基礎的でも、長い説明文を自分で読んで理解することには、思った以上に負担がかかるからです。
本体は必要なところをしっかり読み、別冊の「掲載問題集」は自力で解けるまで繰り返す。 これが基本的な使い方です。
『やさしい』のに、なかなか進まないのはなぜ?
『やさしい中学数学』は、中学3年間の数学を、先生と生徒の会話のような形式で丁寧に解説している参考書です。
説明が詳しいのは大きな長所ですが、その分、文章量も多くなっています。
実は、この文章量が学習を進めるうえで負担になることがあります。
例えば、先生に直接教えてもらえば数分で理解できる内容でも、参考書の文章を自分で読み、図や式と照らし合わせながら理解するとなると、思った以上に時間がかかることがあります。
これは必ずしも、数学が難しいからではありません。
文章を正確に読み取り、そこから新しい考え方を理解するには、国語の読解力や、読み続けるための集中力も必要です。
長い文章を読むことに慣れていない生徒ほど、数学の内容そのものより、説明を読むことに疲れてしまう場合もあります。
その負担から、「この参考書は難しい」「自分には合わない」と感じてしまうこともあるでしょう。
また、初めて学ぶ内容が最初から分からないのは当然です。学校でまだ習っていない単元なら、解き方を知らないところからのスタートになります。
それを「習っていないから自分ではできない」と考える必要はありません。分からない内容を、参考書の説明を読みながら少しずつ理解していくことも勉強です。
キリンジ先生問題が難しいのか、説明を読むことが大変なのか。ここは分けて考えましょう。
本体は、必要なところをしっかり読む
『やさしい中学数学』は説明が詳しい参考書ですが、本体のすべてのページを順番に読む必要はありません。
すでに理解している単元なら、最初から問題演習に取り組んでも構いません。問題を解いてみて、分からないところがあれば本体の説明に戻ればよいのです。
一方、初めて学ぶ単元では、まず本体の説明をじっくり読んでみることをおすすめします。
初めて見る公式や解き方を、すぐに理解できるとは限りません。途中で立ち止まったり、前の説明に戻ったりしながら、自分なりに理解しようとする時間も必要です。
図や式を確認するだけでなく、実際に紙に書いて計算してみるのもよい方法です。
こうした学習を繰り返すうちに、参考書を自分で読んで理解することにも少しずつ慣れていきます。
もちろん、読んでも分からない場合は先生に質問して構いません。
最初から最後まで一人で解決する必要はありませんが、何でも最初から教えてもらうのではなく、まずは自分で読んで考えてみましょう。
別冊「掲載問題集」を完璧にする
『やさしい中学数学』には、別冊の「掲載問題集」が付いています。
キリンジ学習塾では、本体の説明は必要なところを読み、この掲載問題集を完璧にするという使い方を基本にしています。
本体を読んで理解できたとしても、それだけで問題が解けるとは限りません。実際に自分で解いてみることが大切です。
基本的には、次の流れで進めます。
- まずは自分で問題を解いてみる。
- 分からなければ、解答・解説を読む。
- 解き方を確認したら、解説を閉じる。
- 同じ問題を、もう一度自力で解く。
解説を読んで「分かった」と思っても、いざ自分で解こうとすると手が止まってしまうことがあります。その場合は、まだ十分に身についていないということです。
また、一度解けた問題でも、時間が経つと解き方を忘れてしまうことがあります。
最初の1周ですべてを完璧にする必要はありません。まずは中学3年間の基礎を広く進め、繰り返し学習しながら完成度を高めていきましょう。
キリンジ学習塾では、この参考書による学習と並行して、特訓でも大量の基礎問題を解いています。
参考書で考え方を学び、問題演習を繰り返すことで、学んだ内容を自分で使える状態にしていきます。
最終的には、掲載問題集のすべての問題を自力で解ける状態を目指しましょう。



解説を見て分かった問題は、解説を閉じてもう一度解いてみましょう。
中学3年間の基礎は、もっと早く進められる
中学校では3年間かけて数学を学びますが、参考書を使って自分のペースで学習する場合、必ずしも3年間かける必要はありません。
実際にキリンジ学習塾では、中学1年生から継続して学習している生徒のほとんどが、中学2年生の春から夏休みごろまでに、中学3年間の基礎範囲を一通り終えています。
もちろん、これは基礎範囲の学習を終えたという意味で、応用問題まで完璧に解けるようになったということではありません。
最初は参考書を読むことに時間がかかったり、1問を解くのに苦労したりすることもあります。
しかし、自分で参考書を読んで学習を進めることに慣れてくると、少しずつペースが上がっていきます。
中学数学の基礎問題は、自分で学習を進める習慣がつけば、3年間もかけずに一通り学ぶことが十分に可能な内容です。
まずは中学3年間の基礎を一通り学び、その後に問題の難易度を上げていく。
『やさしい中学数学』は、その最初の段階で活用したい参考書です。



